この記事は、「自分の商売にも絶対ヒントになるな」と思って、
サイゼリヤ元社長・堀埜一成さんの話を自分の勉強用メモとしてまとめたものです。
僕が出した結論
サイゼリヤの強さは、派手に勝ちにいくよりも「負けない仕組みを作ること」と、「従業員ファーストを徹底していること」。
しかもそれを、感覚ではなく
- ローコストなオペレーション
- 自社工場などのインフラ整備
- はっきりした判断基準(「正しいかどうか」)
で、超論理的に積み上げているところが本当にすごいなと感じました。
なぜそう思ったのか:常識外れの価格戦略とローコスト体質
堀埜さんたちがやっていることを一言でいうと、
「勝とうとしない。負けない構造を作る」
です。
① 「勝ちにいく」のではなく「負けないこと」を徹底
- ライバルとの競争で「勝てるかどうか」は、景気や流行にも左右される
- でも「負けないようにコストを落とす」「オペレーションを簡素化する」は、自分たちの努力でコントロールできる
だからこそ、サイゼリヤは「負けない土台づくり」に全振りしている、という話でした。
② 「お客様第一」ではなく「従業員ファースト」
ここもかなり刺さったポイントです。
- お客様はコントロールできない
- でも従業員には仕組みや教育でアプローチできる
だから
「従業員が働きやすく、楽しく働ける環境を作れば、結果的にお客様も喜ぶ」
という考え方で、まず従業員を守る設計にしている。
これ、現場仕事をしている僕からすると、ものすごく現実的で納得感があります。
具体的に「これは真似したい」と思ったポイント
ここからは、自分の勉強として特にメモしておきたい部分です。
1. ヒット商品ほど「ガツンと値下げ」
普通は「売れているものは値上げ」ですが、サイゼリヤは逆で、
- 一番売れている商品を、思い切り値下げする
- 創業期:なんと7割引き
- 中国・上海:5〜6割引き
実験した結果、
- 2〜3割引き → お客さんはあまり動かない
- 半額レベル → 行動が一気に変わる
というデータが出たからだそうです。
さらに、
- チェーン店なら普通「売上の5〜8%使う」広告費をゼロにする
- その分を原価に全振りして、ミラノ風ドリアのような看板商品の価格をひたすら安くキープ
創業者の言葉
「美味しいものが売れるのではない。売れているものが美味しいのだ」
この考えで、
「よく出ている商品を安く・安定して提供し続ける」ことで、圧倒的な価格競争力を作っていました。
2. 自社工場まで作ってオペレーションを極限まで簡素化
堀埜さんは「経営インフラの整備」を徹底していて、
- ホワイトソースやミートソースをオーストラリアの自社工場で製造
- レシピも工程も標準化して、他社が真似できないレベルの安さと品質を両立
要するに、
「現場で頑張って何とかする」のではなく、
「現場が楽になるように、裏側の仕組みを作り込む」
という発想です。
これは自分の仕事にもそのまま持ち込みたい考え方でした。
3. コロナ禍でも「タッチパネルにいかない」という逆張り
コロナ禍で多くの飲食店が、
- 高価なタッチパネル
- ハイテクな非接触システム
に走る中、サイゼリヤが選んだのはあえての「手書き注文」。
理由はシンプルで、
- タッチパネルは導入コストが高い
- 壊れたときの修理・保守も高い
- 現場にとっても、意外と手間が多い
一方で、手書きシステムを徹底して工夫すると、
- オーダーミスが激減
- オーダー時間も短縮
→ コストも時間も削減できたという話でした。
さらに会計でも、
- 「299円」などの端数をやめて
- 50円単位の価格(例:300円)に変更
こうすることで、
- 1円・5円硬貨のやり取りが不要
- 会計時間が短くなり
- テーブルごとの一括会計もしやすくなる
という、現場目線の改善もしていました。
「オシャレなシステムより、壊れない・早い・安いほうが正義」
という割り切り方が、ものすごく現実的です。
4. 従業員を守る「キャプテン社員制度」
パート・アルバイトの離職率が高いと、
- 教育コストがかさむ
- 現場の生産性が安定しない
という問題が出ます。
そこでサイゼリヤは、
- 年齢・学歴に関係なく、
- 優秀なパートを正社員として登用する「キャプテン社員制度」を導入。
長く働いてもらえる構造を作って、
「人がすぐ辞める現場」ではなく
「長くいる人が増えて仕事がどんどん楽になる現場」
にしている、という話でした。
5. 「ないない尽くし」の会社づくり
サイゼリヤには、普通の会社にありそうなものがあえてないそうです。
- 技術的な原価計算がない
- 店舗ごとのノルマがない
- 社内政治がない
特に面白いと思ったのが「ノルマなし」。
ノルマがあると、
- 「目標達成のために無理な値引き・不正をする」
- 「目先の数字だけを追う」
といった、現場にとってもお客さんにとっても良くない行動が出やすい。
だからあえてノルマをなくして、
「正しい仕事をすること」に集中できる環境を作る
という方針を取っているのが印象的でした。
6. 海外では「Japan」ではなく「商品そのもの」を売る
中国進出のエピソードも面白くて、
- 模倣店は見た目を真似しても
- サイゼリヤと同じ価格では売れない
結果として、サイゼリヤだけが残っていったそうです。
さらに堀埜さんは、
「絶対に『日本(Made in Japan)』を売るな。商品そのものを売れ」
と指示していたとのこと。
そのおかげで、
- 反日不買運動が起きたときも、
- サイゼリヤは「イタリアンの店」として認識されていたので、ほとんど影響を受けなかった
- どころか、デモ帰りのお客さんで大繁盛した店舗もあったという話でした
「ブランドイメージより、商品そのものの価値で勝負する」という考えは、どの業界にも通用しそうです。
僕なりのまとめ:「今、正しいのはどっちか?」を判断軸にする
堀埜さんが大事にしていた基本理念が、
「人のため、正しく、仲良く」
その中でも、経営判断の軸にしていたのが「正しく」の部分。
- 地震
- コロナ禍
- インフレや円安
こうした予測不能な出来事が起きたときでも、
「今、この状況で、一番“正しい”のはどの選択か?」
を徹底的に考え抜いて決断してきた、と語っています。
最後に:サイゼリヤから自分が学んだこと
自分用のまとめとして書くなら、サイゼリヤの経営は、
「派手な花を咲かせるより、
目立たないところで“土壌”を耕し続ける農園経営」
に近いなと感じました。
- 広告という肥料をドバドバ撒いて一瞬だけ咲かせるのではなく
- インフラとオペレーションという「土」を整え
- 価格競争力という「根」を深く張る
その結果、
- 景気が悪くても
- パンデミックが来ても
「負けない・倒れない」仕組みで、安定した収穫(客数と利益)を出し続けている。
個人で仕事をしている自分にとっても、
- 勝ちにいく前に「負けない構造」を作る
- お客さんより先に、目の前で一緒に働く人(+自分)を大事にする
- 迷ったら「どっちが正しいか?」で決める
この3つは、そのまま自分のビジネスの軸にしてもいいな…と思わせてくれる内容でした。


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