【結論:待っているだけでは1円ももらえない】
毎年誕生月に送られてくる「年金定期便」。実は、これに記載されている金額があなたの受け取れる年金のすべてではありません。日本の年金制度は「申請主義」であり、自分から申請しないともらえない年金が存在します。知らずに損をしないために、ご自身が該当しないか必ず確認しましょう。
【理由:確認するだけで年金が3倍になる人も!】
なぜ確認が必要なのでしょうか?厚生労働省の調査によると、自分自身の年金記録を確認したことで年金額が増えた人は延べ400万人以上にのぼります。中には「年金額が2倍、3倍に増えた」というケースも実際に発生しているからです。
【具体例:もらい忘れに要注意!4つの年金詳細】
年金定期便には記載されないため、特に申請漏れが起きやすい「4つの年金」の詳細と受給条件を解説します。
1. 家族手当のような「加給年金」
厚生年金に長く加入していた人が65歳になった際、養っている家族がいる場合に上乗せされる年金です。
- 主な条件:
- 自身の厚生年金加入期間が「20年以上」あること。(※少し足りない場合でも、65歳以降に働いて20年を満たせば受給可能です)
- 生計を維持している(原則同居し、前年の年収850万円未満または所得655万円未満)65歳未満の配偶者、または18歳未満の子供がいること。
- もらえる金額の目安:
- 配偶者:年額41万5,900円(※2028年度からは36万7,200円に変更予定)。
- 子供:1〜2人目は各23万9,300円、3人目以降は7万9,800円(※2028年度からは一律28万1,700円に変更予定)。
- ポイント:配偶者との年齢差が大きいほど受給期間が長くなり、5歳差で約200万円、10歳差で約400万円、15歳差なら約600万円ものプラスになります。
2. 加給年金からのバトンリレー「振替加算」
加給年金の対象だった年下の配偶者が65歳になると加給年金は終了しますが、その代わりに配偶者自身の年金に加算されるのが「振替加算」です。
- 主な条件:
- 加給年金の対象だった配偶者が65歳になり、加給年金が打ち切られた場合。
- 対象の配偶者が「1966年4月1日以前」の生まれであること。
- 対象の配偶者自身の厚生年金などの加入期間が20年未満であること。
- もらえる金額の目安:年額約2万4,000円。
3. たった1ヶ月の加入でも権利がある「私的年金(厚生年金基金など)」
過去の企業年金などで、特に2014年以前にあった「厚生年金基金」は要注意です。入社後10〜15年で退職した人などが、加入していた認識を持たずに放置しているケースが多発しています。
- 未請求の現状:現在、106万人もの人が未請求のままです。
- もらえる金額の目安:平均受給額は「月額約5万円」で、一生涯受け取ることができます。
- 確認方法:年金事務所に問い合わせるか、「ねんきんネット」で被保険者記録照会回答票を取り寄せます。もし「厚生年金基金加入期間」の記載があるのに未請求の場合は、企業年金連合会へ問い合わせましょう。
4. 転職や結婚で名前が変わった人は注意「持ち主不明年金」
個人の記録と結びついていない年金記録が、未だに1700万件も存在します。
- 該当しやすい人:転職が多かった人、名前の読み方が複数ある人、結婚や離婚で苗字が変わった人(特に女性の申請漏れが多い傾向があります)。
- 確認方法:日本年金機構が提供しているオンラインの「持ち主不明記録検索システム」で、氏名や生年月日を入力して検索できます。
【結論:心当たりがあれば過去5年分まで遡れる!】
もし「自分ももらい忘れているかもしれない」と気づいた場合、年金は過去5年間まで遡って請求することが可能です。(※時効が5年となっているため、早めの行動が肝心です)。
年金制度は複雑で個人の状況によって異なるため、少しでも疑問や心当たりがある方は、ぜひお近くの年金事務所に問い合わせてみましょう。


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